条件反射制御法──物質使用障害に治癒をもたらす必須の技法ダウンロード
条件反射制御法──物質使用障害に治癒をもたらす必須の技法
によって 平井 愼二
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条件反射制御法──物質使用障害に治癒をもたらす必須の技法の詳細
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本書の著者はおそらく行動科学の理論を誤解しているのか、さもなければ不勉強なのでしょう。この治療法はあえていえば暴露療法の範疇に含まれるのだと思いますが、すでに海外のメタ分析により、物質依存に対する暴露療法の効果は否定されています。中途半端に変な自信がついて、かえって危険な場所や交遊に近づいてしまい、再飲酒・再使用が多く、危険な治療法という結論が出ています。それにもかかわらず、著者はさかんに「有効!」と強調しています。しかし、その根拠となる著者の原著論文はMEDLINEや医学中央雑誌をいくら検索してもヒットしません（そのくせ、日本臨床2010年8号に「覚せい剤―「シャブ漬け」にされた女性に対する条件反射抑制療法―」という怖ろしい総説論文を書いています。そのなかで、著者は女性薬物依存症患者との「疑似セックス療法」という、倫理的にかなり疑問がある治療法を紹介しています）。確かにわが国のアディクション支援の領域は海外に比べて大幅に立ち後れていますが、だからといってこのような詐欺まがいの治療法が横行するのは問題です。さらにいえば、このような著者の単著を刊行する出版社に対しても、その見識を疑いたくなります。とにかくまずいですよ、この治療法は。
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