トコトンやさしい鍛造加工の本 (今日からモノ知りシリーズ)

トコトンやさしい鍛造加工の本 (今日からモノ知りシリーズ)の詳細

この「トコトンやさしい」シリーズは専門外のことをざっと知るためにしばしば頼りにしています。しかしこの本は「トコトンやさしい」とは言えないと思いました。以下に理由を述べます。・重要なキーワードの説明がほとんどない、または出てくるのが遅いネットシェイプ鍛造、クランクプレス、酸化皮膜などの術語が本の初めから説明無くどんどん出てきます。また「据え込み」は解説よりも３６ページ前から使われ始めます。・要点ＢＯＸ このシリーズの本のフォーマットは見開き２ページでひとつの話題、右ページに文字による解説、左ページに図です。また右ページの下には要点ＢＯＸが設けられています。この本の要点ＢＯＸには見開きの２ページに全く書かれていない内容がしばしば見られます。つまり要点になっていないのです。・体系立っていないこれは主観になりますが本全体の体系、構造が弱いと思います。鍛造を知らない人に全体像を見せるようになっていません。例えば他の金属加工方法との比較があれば良いと思いました。上記の理由からこのシリーズの美点である（と私が思っている）初心者への解り易さが不足しています。筆者はともかく編集者、日刊工業新聞社は何故これで良しとしたのか疑問です。