脱出老人: フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち (小学館文庫) pdfダウンロード
脱出老人: フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち (小学館文庫)
によって 水谷 竹秀
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う～ん、なんか、幸せそうな人はあまりいないですね。元警視庁の小林さん(71歳)と妻エレンさん(47歳)がうまくいってる唯一の事例かな。幸せの秘訣は「パパのお金を兄弟や親戚にはあまり使っていないからなの。あくまで自分たちのために使う。そこが大切(P55妻エレンさん)」。ただその小林元係長も今はフィリピンでの生活に終止符を打ち、日本に帰国したという。鏡さん(56歳)と妻ドミニカさん(43歳)もご両人は幸せだと言うが。自宅とマンゴー農園に２千万円近くを投じたそうだ。まだ移住して１年余り。果たしてこの先５年、10年とどう家計を回してゆくのだろう。マンゴーだけで食っていけるのだろうか(余計なお世話か)。悲惨なのは借金から日本を脱出した吉岡さん(50歳)とロナさん(19歳)。31歳も年下の奥さんをもらって羨ましいなどと露思わないほどのスラムでのどん底生活。「脱出老人」というよりも「困窮邦人」と言った方が近い。紹介されているのはフィリピンの女性と結婚してフィリピンに暮らす日本人男性の事例ばかりではないが、なんだか読んでいるうちに気が滅入ってくるような話ばかりであった。
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